ハインリッヒ・ポメレンケ
Heinrich Pommerenke
a.k.a. The Beast of the Black Forest (ドイツ)



ハインリッヒ・ポメレンケ

黒い森の獣」と呼ばれたハインリッヒ・ポメレンケは、10件の強姦殺人、20件の強姦、35件の強盗の容疑で起訴されて、懲役140年を宣告された時にはまだ23歳だった。一見、おとなしそうな青年だが、その内に秘めたる性衝動たるや凄まじいものであったようだ。

 旧東ドイツのメクレンブルクで生まれたポメレンケが強姦を始めたのは15歳の時である。地元のダンスホール周辺をうろつき、出入りする娘たちを襲ったのだ。逮捕を逃れるためにスイス経由で西ドイツに渡り、今度はハンブルグで強姦を繰り返した。犯行は次第にエスカレートし、1959年に遂に人を殺めてしまう。ヒルデガルド・クノーテを強姦した後、喉を掻き切ったのだ。

 次の殺人はかなりユニークである。イタリア行きの列車の中で物色していたポメレンケは、乗客の少ない車両で少女が眠っているのを見つけた。ダクマール・クリメックである。ムラムラと欲情したポメレンケは彼女に襲いかかるも悲鳴を上げられてしまう。当り前である。逃げる彼女を追い掛けて、走る列車から突き落とす。その後、緊急停車装置のレバーを引いて列車のスピードを落とし、自らも飛び下りると、死にかけている彼女を犯したというのだから呆れてしまう。そうまでしてヤリたい気持ちが理解出来ない。

 ポメレンケの逮捕はまったくの偶然だった。1960年、フライスブルクの仕立て屋に立ち寄ったポメレンケは、カウンターに包み紙を置き忘れてしまった。店主が中身を確認すると、な、な、なんと銃ではないか、物騒な。直ちに警察が呼ばれて、弾道検査の結果、前日に発生した強姦事件の凶器であることが判明した。かくしてポメレンケは御用となったわけだが、15歳の頃から8年間、性衝動の赴くままにひた走り、気がついたら懲役140年。なんという人生であろうか。


参考文献

『連続殺人紳士録』ブライアン・レーン&ウィルフレッド・グレッグ著(中央アート出版社)
『殺人紳士録』J・H・H・ゴート&ロビン・オーデル著(中央アート出版社)
『世界犯罪クロニクル』マーティン・ファイドー著(ワールドフォトプレス)


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