ホセ・アントニオ・コルデロ
Jose Antonio Cordero (アメリカ)



 87人が死亡した「ハッピー・ランド火災」の15年前、同じニューヨーク市ブロンクス区で類似の事件が発生が発生していた。つまり15年前の事件は教訓として何ら生かされていなかったのである。こんなことでは犠牲になった人々は浮かばれまい。

 1975年10月24日深夜、ニューヨーク市ブロンクス区のクラブ「プエルトリカン・ソーシャル・クラブ」で火の手が上がり、27人が死亡し、22人が重傷を負った。
 出火の原因は放火だった。何者かが出入口に通じる階段にガソリンを撒いて火を放ったのである。
 このクラブは「ハッピー・ランド」と同様に建物の2階にあったのだが、やはり非常口がなく、警報機もスプリンクラーも設置されていなかった。生存者の殆どは窓から飛び降りた人々だった。その窓の付近には、間に合わなかった人々の遺体が折り重なっていた。

 出火当時に店の外にいた者は、3人の男が店から飛び出し、二重駐車していたグリーンの車に飛び乗って走り去るのを目撃していた。彼らが放火犯と見て間違いないだろう。
 やがてタレコミにより、うちの1人がエクトル・ロペスという17歳の少年であることが判明した。早速しょっぴいて厳しく追及したところ、罪を認めて共犯者の名前を明かした。やはり17歳のフランシスコ・メンデスと、年長で主犯のホセ・アントニオ・コルデロである。間もなく両名は逮捕された。

 動機は「ハッピー・ランド火災」と同様に女がらみである。思うようにならない女に復讐するために火を放ったというから不届き千万。呆れるほかない。
 結局、連中は放火と殺人の容疑で有罪となり、主犯のコルデロには終身刑が云い渡された。

(2010年12月23日/岸田裁月) 


参考資料

『THE ENCYCLOPEDIA OF MASS MURDER』BRIAN LANE & WILFRED GREGG(HEADLINE)


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