未確認生命体 MAX/マックス
MAN'S BEST FRIEND

米 1993年 74分
監督 ジョン・ラフィア
脚本 ジョン・ラフィア
出演 アリー・シーディ
   ランス・ヘンリクセン
   フレデリック・レーン
   ロバート・コスタンゾ
   ジョン・カッシーニ
   トゥルーラ・マーカス


 まったく期待しないで観たら、これが意外や大当たり。いやあ、面白いのなんの。.....もちろん、あくまでB級映画としての面白さなんだけどね(笑)。ツッコミどころが満載で、みんなでツッコミながら観る、パーティ向きの映画と云えましょう。

 邦題から『バイオハザード』のようなミュータント大暴れの話かと思ったら、原題は「人間の最良の友」。そう。お犬様が主人公なのである。しかし、ただのワン公ではない。遺伝子組み換えの結果、豹やらフクロウやらカメレオンやらの長所を取り入れ、知能も人間並みに膨れ上がった「戦闘用」の怪物なのだ。
 そんな怪物を作り上げた気狂い博士はランス・ヘンリクセン様。研究のためなら動物どころか人の命も厭わない冷血漢だ。そんな彼を告発しようとした女性記者のローリーが研究所に忍び込み、件の怪物=マックスを逃がしてしまう。始末の悪いことにマックスは、見た目は愛くるしい大型犬と変わりない。かくして、ローリーに飼われることとなったマックスは、飼い主に愛嬌を振りまきながらも、裏で凄まじいことをいろいろとやらかすのだった。
 例えば、隣家の飼い猫を丸飲みにする(写真上)。
 そのまた隣家のコリー犬を強姦する。
 挙げ句は、飼い主様のおセックスを覗き見、嫉妬の炎をメラメラと燃やし、ボーイフレンドの顔に酸性の尿をぶっかけるのである(写真下)。

「猫を丸飲みするのは、やっぱり蛇の遺伝子か?」
「どうせなら、飼い主を強姦して欲しかった!」
「酸性の尿って、エイリアンかよ!?」
 などとツッコミを入れながら観るのが正しい鑑賞法であろう。作り手も、そうしたツッコミを期待しているように思える。マックスがカメレオンの遺伝子を駆使するシーンには、
「プレデターかよ!?」
 と大声でツッコんであげましょう。

 で、いろいろあって、マックスはヘンリクセン様と討ち死に。めでたしめでたしかと思ったら、強姦されたコリー犬がマックスの落とし胤を産んで「ジ・エンド」。ひと昔前なら「ジ・エンド?」とテロップが出た筈のB級テイストに大満足の1本である。


 

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