BURNT OFFERINGS

米 1976年 116分
監督 ダン・カーティス
原作 ロバート・マラスコ
出演 カレン・ブラック
   オリヴァー・リード
   ベティ・デイヴィス
   バージェス・メレディス
   アイリーン・ヘッカート


「家が人間を喰う」という触れ込みの東宝映画『ハウス』が少女趣味のドタバタ喜劇だったことに大いに落胆した私は「家が人間を喰って生きていた」という触れ込みの本作に「おっ、遂に真打ちの登場か」と小躍りしたものだった。評判の良かった『キャリー』に続くパラサイコ・シリーズの第2弾でもあることだし、当然に期待は高まる。
 ところが、蓋を開けてみたら、怖いのは出演者の顔だった。狼男役で映画デビューしたオリヴァー・リードと、ロンパリの狂女カレン・ブラック、そして、あのベティ・デイヴィスがギトギト顔でいがみ合う信じられないほど濃い家庭ドラマ。家族の者が一人死ぬと、家のどこかが新しくなっている.....という怪奇現象も出演者の怪奇な顔の前には吹き飛んでしまう。

 ところで、本作のラストはスタンリー・キューブリックの『シャイニング』に盗用されている。だが、キューブリックが本作を見ているとは思えないので、偶然の一致なのだろう。


 

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