アタック・オブ・ザ・ジャイアントウーマン
ATTACK OF THE 60FT CENTERFOLD

米 1995年 87分
製作総指揮 ロジャー・コーマン
監督 フレッド・オーレン・レイ
出演 J・J・ノース
   ジョディ・アンダーソン
   タミー・パークス
   ラス・タンブリン
   ミシェル・バウアー


 例えばトロマの『悪魔の毒々モンスター』のような、ことさらに最低であることを売りにしている作品は、あざといので最低映画館では取り上げないようにしているのだが(註1)、フレッド・オーレン・レイだけは別である。
 この人のスゴいところは、まわりは最低であることを売りにしているのだが、当人は最高だと信じていることだ。なにしろ晩年のエド・ウッドと交流のあったオタク少年出身。あのシビル・ダニング主演で50年代SFの怪作『妖怪巨大女』をリメイクしようと真剣に暗躍したお方だ。念願叶って遂に巨大女を映画化するが、面白くもなんともない。どうしてこんなにつまらない映画が作れるのか、不思議で仕方がない。

 物語は極めて単純だ。(このフレーズを云うのがだんだん嫌になってきた)。背の低いヌード・モデル。ライバルたちに負けまいと特殊な成長ホルモンを服用するが、効き過ぎて巨大化。ライバルのモデルもこれを服用、巨大化して、ハリウッド大通りで熾烈な肉弾戦を繰り広げるのであった.....。
 本当にどうでもいい内容である。
 こんな下らない映画を我が国でDVD化する暇があるのなら、もっとマシな映画をDVD化して欲しい(註2)。

註1 その後、成り行きで取り上げてしまった。

註2 その後、「巨大女」の熱烈な支持者が我が国にも多数存在することが発覚。つまり、こんな映画でも需要がちゃんとあるのである。


 

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