ギャラクシーナ
GALAXINA

米 1980年 95分
監督 ウィリアム・サックス
脚本 ウィリアム・サックス
出演 ドロシー・ストラットン
   スティーブン・マクト
   アヴェリー・シュライバー
   ジェームズ・デビッド・ヒントン


 本作は「スター80」ことドロシー・ストラットンの初主演作である。しかし、彼女はこの後、二度と主役を演じることはなかった。この直後の80年8月14日、ヒモに惨殺されてしまったのである。

 彼女を殺した男の名はポール・スナイダー。デイリークイーンで働いていた彼女を口説いて写真を撮り、それを「プレイボーイ」誌に送りつけた。写真は社主ヒュー・ヘフナーの眼に止まり、「ブレイメイト・オブ・80」に選ばれた。かくして、ヴァンクーバーの田舎娘とそのヒモは、ハリウッドへのチケットを手に入れた。
 今や伴侶となったスナイダーが持ち込んだ企画が、この『ギャラクシーナ』であった。ところが、彼女はピーター・ボグダノヴィッチ監督の眼に止まり、次回作『ニューヨークの恋人たち』への出演を依頼されていたのだ。どちらに出るべきかを悩む奴はバカである。かたやC級SF、かたや名匠の作品だ。
 しかし、彼女は夫の手前、本作に出演した。そして『ニューヨークの恋人たち』にも出演した。これが間違いの元だった。彼女は、ボグダノヴィッチとデキてしまったのである。


 結局、すったもんだの大騒動となり、夫は彼女を縛り上げ、アナルを犯して、ショットガンで顔を撃ち抜く。そして、自らも頭を撃ち抜き、田舎娘とヒモの夢は藻屑と消える。
 一方、ボグダノヴィッチは責任を感じて、彼女の母親と妹を引き取る。そして、妹を整形手術で姉そっくりにして、20歳になったのと同時に結婚。世間の笑い者になっている。

 そんな物凄い裏話のあるこの作品、DVD化されたのを機に見てみたが、なんともすっとぼけたSFコメディ。ギャグがすべてスベッているという意味で『クイーン・コング』にテイストが近い。
 ストラットンも大根そのもので、ボグダノヴィッチに抜擢されたことが何かの間違いだったのだろう。彼女には、こちらの世界の方が似合っている。
 人間、高望みするとロクなことないよ。

 ちなみに、監督は『溶解人間』のウィリアム・サックスで、例の長い廊下の倉庫(デブの看護婦が走って逃げるアレ)でまたしてもロケしているのには笑ってしまった。


備考

「例の長い廊下の倉庫(デブの看護婦が走って逃げるアレ)」は「最低映画の写真で一言・第96回」に出題されている。


関連作品

溶解人間(THE INCREDIBLE MELTING MAN)


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