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マクファデンの最も有名なインチキは、ルドルフ・バレンチノの死体写真の捏造である。
1926年8月、「銀幕の恋人」バレンチノがニューヨークで病に倒れ、病院に担ぎ込まれて緊急手術を受けた。破裂寸前の盲腸が摘出され、胃潰瘍も発見された。その後、日を経ずして肺炎、肋膜炎、腹膜炎を併発。そして8月23日、この偉大なる映画スターは31年の短い生涯を終えた。
この第一報を聞いたマクファデンはいち早く二人のカメラマンをブロードウェイのキャンベル斎場へと派遣した。一人は写真を撮るためだが、もう一人はバレンチノの遺体が納まる予定の柩に身を横たえるためだった。こうして出来た写真にバレンチノの顔写真がはめ込まれた。そして「安らかに眠る銀幕の恋人」と題されて、翌日の《イブニング・グラフィック》紙の第一面を飾った。それはなんとバレンチノの遺体が斎場に運ばれる以前のことであった!。
このルール違反を批判されたマクファデンはこのように反撃した。
「この世では眼に見えたものが、すなわち真実なのだ。だから私の報道はすべて真実である。文句があるならかかってきなさい」。
無茶苦茶を云うおっさんである。
しかし、そんなマクファデンも、臨終に際しては自らの主張=自然療法を貫き通した。黄疸の症状が出ても一切の治療を拒み、三日間断食した挙句、死亡した。享年87歳。図らずしも彼の死は、自らの主張が間違っていたことを証明したのであった。
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